2014年2月12日水曜日

【著者は語る】作家・童門冬二氏 「50歳からの勉強法」


50歳からの勉強法50歳からの勉強法


目次より
 
 
「死して朽ちない」ために何を学ぶか
死ぬまで未熟、未完な「起承転々」の人生
型にとらわれない自分流の学び方でいい
「眠らなくてはいけない」という拘束感から解放されよ
頭をやわらかく、心をゆたかにする思考法
人生の余白を広げる学び方
「終身現役、一生勉強」の生き方を貫く
知識と行動を並立させる「楕円思想」をもて
やるべきときに自分の「やる気」に相談するな
主体性と協調性が並立する「握り飯」型人間であれ
異見こそ尊重せよ――単眼を複眼に変えるもの
世界の破滅を前にリンゴを植える静かな覚悟をもつ

http://www.sunmark.co.jp/book_profile/detail.php?cmn_search_id=978-4-7631-3336-6

◎著者紹介:童門冬二(どうもん・ふゆじ)
1927年東京生まれ。44年海軍土浦航空隊に入隊し特攻隊に志願するが翌年終戦。戦後、東京都庁に勤務。東京都立大学事務長、知事秘書、広報室長、企画調整局長、政策室長などを歴任。60年『暗い川が手を叩く』で第43回芥川賞候補となる。79年美濃部亮吉東京都知事の退任とともに都庁を去り、50歳を過ぎて作家活動に専念する。ベストセラー『小説 上杉鷹山』など、歴史上の人物にその経験を重ね合わせ人事管理や組織運営のあり方を叙述する数々の小説やノンフィクションの傑作を執筆、新境地を開き、多くの読者の心をつかむ。99年に勲三等瑞宝章受章。『小説 西郷隆盛』(学陽書房)、『内村鑑三「代表的日本人」を読む』『二宮尊徳の経営学』(ともにPHP研究所)、『人生を励ます 太宰治の言葉』(致知出版社)、『男の器量』(三笠書房)、『戦国武将に学ぶ「危機対応学」』(角川マガジンズ)など多くの著書がある。





【著者は語る】作家・童門冬二氏 「50歳からの勉強法」
2013.12.21 05:00

http://www.sankeibiz.jp/econome/news/131221/ecf1312210501000-n1.htm

 ■対象を絞り込み、自分の鉱脈を掘り下げる
私は51歳で都庁を退職してサラリーマン生活に終止符を打ち、56歳で『小説 上杉鷹山』というベストセラーを出版しました。そして、86歳になった今も執筆活動を続け、テレビなどのメディアにも出演しています。このようなことから『50歳からの勉強法』というテーマで本を書くことになりました。
 孔子は「50歳にして天命を知る」と言っています。確かに人生を「起」「承」「転」「結」と4つに区切れば50歳は既に己の行く道筋をはっきりと頭に描き、死という終わりに備える「結」に入る年齢なのかもしれません。しかし、人生が80年以上になった今、「もはや人間の一生に『結』などなく、あるのは『転』だけだ」と私は思っています。
 そして、「起承転々」の日々を支えるのは知識や教養を高めるための「勉強」であるのです。
 最近、新聞社の取材を受け、私が50代だった30年ほど前の写真をお見せしたのですが、記者の方は「昔とほとんど、お変わりになりませんね」と言ってくださいました。知的な好奇心や探求心を満たそうとしてきたことが多少なりとも私に若さを与えてくれているのかもしれません。
 50歳を超えての勉強法で大事なことは「絞り込むこと」だと私は考えています。それまで蓄積した知識や人脈を整理することで本当に己の血肉となる情報や人脈も明らかになってくる。

 そして「孤独を覚悟する」ということも重要ではないかと思います。つまり50歳から学ぶ素材・対象は自分のなかにあるということなのです。いままで蓄えた自身の鉱脈を掘る(自分に学ぶ)ことが結果的に、後人のために何かを残すことにつながるかもしれません。それゆえにルーマニアの作家、コンスタンチン・ゲオルギュの「喩(たと)え世界の終末が明日であろうとも、私は今日、リンゴの木を植える」という言葉を私は座右の銘としているのです。(1680円 サンマーク出版)

【プロフィル】童門冬二
 どうもん・ふゆじ 1927年東京生まれ。特攻隊に志願するが翌年終戦。戦後、東京都庁に勤務。60年に第43回芥川賞候補となる。79年美濃部亮吉東京都知事の退任とともに都庁を去る。50歳を過ぎて作家活動に専念し、ベストセラー『小説 上杉鷹山』など、歴史上の人物にその経験を重ね合わせ、人事管理や組織運営のあり方を叙述する数々の傑作を執筆。勲三等瑞宝章受章。

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