2013年1月17日木曜日

水①コードのしくみ

あいうえ音楽理論セミナー 水曜日 1時間目



みなさん、おはようございます。
昨日は、2つの音の高さについて勉強しましたね。
今日はこの音程を使って音楽を作るための「コード」について勉強します。


コードというのは、高さの違う2つ以上の音が一緒に響くことなんだ。日本語では「和音」ともいうよ。
聞いたことないかな?


もう少し音楽的な話をしましょう。
音楽というのは、「時間の芸術」と言われます。音の大きさ、高さ、音色を組み合わせて、時間の流れにそって表現する芸術なのです。


写真や絵は、モノの瞬間を切り取ったものだから、瞬間の芸術と言えるね。
音楽っていうのは、聴く人の時間を拘束してしまうんだ。だから、色々なストーリーを作って最後まで飽きさせないようにしないといけないんだよ。


なんかこむずかしいなあ・・・




映画でも小説でも、何も起こらずにただ同じ状況がつづいていたら、つまらないでしょ?
やっぱり色んな事件が起こってハラハラドキドキときにはシクシクしたいよね。


わたくしは泣けるような感動映画が好きですわ。





話が脱線しましたが、この時間の流れに沿って変化していく音を「メロディ」といいます。
音楽を理解するには、このメロディともうひとつ、ある瞬間を切り取ったときに、同時にどんな音がなっているか、というのを把握しないといけないのです。

その、ある瞬間を切り取ったときに同時になっている音が「コード(和音)」というわけだね。



音楽はこのように、メロディーとコードで成り立っているんだ。
もちろん、作品に仕上げるためには、リズムとか音色とか演奏とか、色々な要素が絡み合っていないといけないのですが、まずは基本となるメロディーとコードの仕組みを勉強するのが、音楽理論なんです。





さて、このコードですが、2つ以上の音を適当に鳴らせたのでは、収集がつかなくなります。
もちろん音楽は自由なのですが、コードをわかりやすくするために、ある決まりに沿って勉強します。それは、「堆積(たいせき)」という決まりです。



なんじゃそりゃ



「堆積」とは「積み重ねる」という意味だよ。
音を決まりにしたがって積み重ねることで、音楽を理解しやすくなるんだ。


3度堆積


コードの基本は「3度堆積」を使います。
「3度堆積」とは、読んで字のごとく、「3度ずつ積み重ねる」という意味です。
じゃあ実際に見てみましょう。






なんだか串団子みたいだな



そうなんだ。
元となる音(Root)から3度堆積すると、必ずこのような串団子になるんだよ。
じゃあ、この中から下から3つだけ取り出してみよう。




上のように、3つの音による3度堆積の和音のことを「トライアド(3和音)」ともいうんだ。
第3音、第5音というのは、スケール上の3番目、5番目の音という意味だよ。この場合はルートが「ド」から始まってるから、Cメジャースケールの3、5番目、つまり「ミ」と「ソ」というわけだね。

トライアド


このトライアド(3和音)には4つの種類があります。
それをこれから説明しましょう。
昨日勉強した音程を思い出してみましょう。


3度といっても色々な3度があることを覚えているかな?




たしか、3度には「長3度」と「短3度」があったわね。




イエス!じゃあ、3度堆積のトライアドをもう少し詳しくみてみよう。
まず、この「ド・ミ・ソ」のトライアドだけど、
「ドとミ」「ミとソ」はそれぞれ、どういう3度堆積になっているかな?



お、覚えてねえ~~!



落ち着いて。
鍵盤と表を使って確認してみよう。


完全音程系
短音程系
長音程系
増音程系
減音程系
0:同音
完全1度
減2度
短2度
増1度
長2度
減3度
短3度
増2度
長3度
減4度



3度の名前のついているのは、3つあるね。
じゃあ「ドとミ」を鍵盤でみると、





4だから、長3度だな。




おっけー。じゃあ「ミとソ」は?


ミから数えてソまでは・・・1、2、3・・・
3ね!
だから短3度ね。




そうですね。
つまり、「ド・ミ・ソ 」というのは、
「長3度」「短3度」という組み合わせになっているんですね。





この「ド・ミ・ソ」のように、「長3度」「短3度」という組み合わせのトライアドを、「メジャートライアド」といいます。




他にはどんな組み合わせがあるのかしら?





うん、3つの音の組み合わせには、


1長3度-長3度
2長3度-短3度
3短3度-長3度
4短3度-短3度
の4種類しかないよね。



いや、ちょっと待て!他にもあるんじゃないだろうかっ!




えっ!?な、何が、あ、あるのかな・・?



え、っと、、、長とちょ、、、た、短・・・が長で・・・
うわ==============
やっぱないや・・・。


コホン!
ね?4種類しかなかったでしょ?


じゃあ、「長-短」からみていこう。





長-短」の組み合わせを「メジャートライアド(長3和音)」といいます。
ちなみにルートから5度までは「完全5度」になっています。

次に、「短-長」を見てみましょう。





短-長」の組み合わせを「マイナートライアド(短3和音)」といいます。
これもルートから5度までは「完全5度」ですね。

では次は「長-長」です。





長-長」の組み合わせを「オーギュメントトライアド(増3和音)」といいます。
これは、5度が「増5度」になっていることが特徴です。

最後に「短-短」です。






短-短」の組み合わせを「ディミニッシュトライアド(減3和音)」といいます。
これは5度が「減5度」になっていますね。


じゃあここでまとめておきます。

長-短メジャートライアド
短-長マイナートライアド
長-長オーギュメントトライアド
短-短ディミニッシュトライアド


4種類のトライアドはコードの基本になるので、ぜひ覚えておいてくださいね。
ではまた次の時間に!

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