アドリブ入門講座(7)
コードとその構成音、そしてテンションの関係はだいたい把握できたでしょうか。
即興演奏を行うプレイヤーはコードネームを見た時に、そのコードの持つ機能を考え、スケールを選択してメロディーを創作していっているわけです。アドリブを学ぶ上で一番大切なことは、コード・ネームからスケールを割り出すという作業なわけです。コード・ネームは和音を表すだけではなく、スケールを指定するものだという認識を持つことが非常に重要な意味を持ってきます。
http://www.geocities.co.jp/innertub/jazz18.html
ダイアトニック・スケール・コードとアヴェイラブル・ノート・スケール
メジャー・スケール上に出来るコード(ダイアトニック・コード)
スケールの考え方の基礎として、今回はコードとスケールを把握するために、メジャー・スケール上に出来るコードを見てみましょう。Key=C
(ローマ数字はKeyの根音からの度数を意味します)さらに、これらのコードに相対するスケールは以下のように分類され、ギリシャ教会旋法の名前を用いてアヴェイラブル・ノート・スケール(コードに対して使用できるスケール)と呼ばれます。
アヴェイラブル・ノート・スケール
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%AB
アヴェイラブル・ノート・スケール(Available Note Scale)とは、バークリーメソッドと俗に言われる音楽理論で用いられる概念である。
バークリーメソッドでは、和声(コード)をコードシンボルという抽象化された形式で表すが、このコード上でメロディーに使うことが可能な音を音階として表したものが、アヴェイラブル・ノート・スケールである。主としてジャズを中心としたポピュラー音楽の分野で用いられる。
アヴェイラブル・ノート・スケールはバークリーメソッドが想定している、長調(major)・短調(minor)上で用いられる。長調・短調ともに7つの音で構成される音階が元となっているが、それぞれの音を根音として7つのダイアトニック・コードが成立する。それらのコード上で使用可能な音をスケールとして定義したものがアヴェイラブル・ノート・スケールである。
アヴェイラブル・ノート・スケールには、教会旋法から名称を流用したものと、主にドミナントで用いられる倍音列音階に由来するもの、そしてそれ以外の人工的なスケールの3つに分類される。ブルーノートスケールも似た概念であるが、機能和声を逸脱して使用できることから、狭義にはアヴェイラブル・ノート・スケールには含まれない。また、いわゆるモード奏法でも同一の音階が使われることがあるが、アヴェイラブル・ノート・スケールは機能和声を根拠としているため、長調・短調から逸脱することを目的としたモード奏法とは用法がまるで異なる。
アヴェイラブル・ノート・スケールを構成する音は、用法により3種類に分類される。
- コードトーン(またはコードノート)……スケールの元となるコードの構成音。和声機能を提示するために、必ず1音は用いることが望ましいとされる。
- アヴォイドノート……コードと不協和な音。使用を避けるか、短い音価で用いることが望ましいとされる。
- テンションノート(英語圏ではエクステンションと呼ばれる)……コードのテンションで用いられている音。高次のテンションほどサウンドに緊張感をもたらすとされる。
種類 [編集]
ダイアトニックコードに由来するもの [編集]
長音階(メジャーキー) [編集]
以下、Cメジャーキーで成立するダイアトニックコードと、それに対応するアヴェイラブル・ノート・スケールを列記する。第一音 - C(ド) [編集]
Imaj7 - アイオニアン(Ionian)コードトーン:C E G B
アヴォイドノート:F(11th)
テンションノート:D(9th)、A(13th)
第二音 - D(レ) [編集]
IIm7 - ドリアン(Dorian)コードトーン:D F A C
アヴォイドノート:B(13th)
テンションノート:E(9th) 、G(11th)
第三音 - E(ミ) [編集]
IIIm7 - フリジアン(Frigian)コードトーン:E G B D
アヴォイドノート:F(b9th)、C(b13th)
テンションノート:A(11th)
第四音 - F(ファ) [編集]
IVmaj7 - リディアン(Lydian)コードトーン:F A C E
アヴォイドノート:なし
テンションノート:G(9th) 、B(#11th)、D(13th)
第五音 - G(ソ) [編集]
V7 - ミクソリディアン(Mixo-Lydian)コードトーン:G B D F
アヴォイドノート:C(11th)
テンションノート:A(9th) 、E(13th)
第六音 - A(ラ) [編集]
VIm7 - エオリアン(Aeolian)コードトーン:A C E G
アヴォイドノート:F(b13th)
テンションノート:B(9th) 、D(11th)
第七音 - B(シ) [編集]
VIIm7(b5) - ロクリアン(Loclian)コードトーン:B D F A
アヴォイドノート:C(b9th)
テンションノート:E(11th)、G(b13th)
短音階(マイナーキー) [編集]
以下、Cマイナーキーで成立するダイアトニックコードと、それに対応するアヴェイラブル・ノート・スケールを列記する。なお、マイナーキーのスケールには、自然短音階(natural minor scale)、和声的短音階(harmonic minor scale)、旋律的短音階(melodic minor scale)があるので、3つを並べて記す。- 第一音 - C(ド)
- 第二音 - D(レ)
- 第三音 - Eb(ミ♭)
- 第四音 - F(ファ)
- 第五音 - G(ソ)
- 第六音 - Ab(ラ♭)或いは A(ラ)
- 第七音 - Bb(シ♭)或いは B(シ)
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